はじめに
ここでは、2017年ベゼスダから発売された『PREY』をクリアした感想をつらつら書いていきます。
本作は未来の宇宙ステーションが舞台で、ステーションを占拠した謎の生命体ティフォンを撃退しつつ脱出を目指すSFサバイバルFPSです。
※クリア後の観点から書くのでネタバレ注意です
ゲーム概要
ストーリー
西暦2035年。
アメリカの巨大企業トランスターが所有する宇宙ステーションタロスⅠでは、ティフォンという謎の生命体が研究されていた。
が、ある時ティフォンはタロスⅠにいた科学者や従業員を取り込んで爆発的に増殖。
一気にタロスⅠを占拠してしまう。
主人公でティフォン研究者のモーガンは、数少ない生存者とともにティフォンに占拠されたタロスⅠからの脱出を目指し動き出すのだった。
※ちなみに本作は西暦ではありますが、「もしケネディ大統領(宇宙開発を推進したことで知られる)が暗殺されず、その後もアメリカが宇宙開発路線を維持したら」というIFの世界―要するにパラレルワールドの話となっています。
本作の特徴
ティフォン
・本作における敵。
・知性はあるようだが、コミュニケーションに不可欠な共感機能が欠如しており、コンタクトを取るのは不可。
・非常に好戦的で人間を見つけ次第即攻撃に移る。
・大きさは体長数十cmのものから十数mに及ぶものまで大小さまざま。
・種類によって異なる能力を持っており、物に擬態、電気や炎を操る、機械や武器を操作して攻撃するなどバリエーションに富む。
ニューロモッド
・強化アイテム。いわゆるスキルポイントに該当。
・神経回路を刺激し変化させることで、特殊な技能や知識を身に着けることが可能。
・ニューロモッドで獲得できるのは、人間系スキルとティフォン系スキルの2つに大別される。
・人間系スキルは肉体強化やハッキング、レバレッジ(重量物を動かす)といった主に探索で役立つスキルが多い。
・ティフォン系スキルは
キネティックブラスト(範囲内の敵に衝撃波で攻撃)
モーフィング(特定の物体に擬態)
マインドジャック(ティフォン1体を洗脳して一定時間味方にする)
ファントムシフト(瞬間移動)
など、戦闘面で役立つスキルが多い。
→ただしティフォン系のスキルを取りすぎると、デメリットとしてタレットという自動機関銃(いわゆるセントリーガン)にティフォンと誤認され攻撃されてしまう
リサイクラーと分子成形機
・リサイクラー―探索やティフォンから得られた素材を分解する機械
・分子成形機―リサイクラーで分解した素材から武器やアイテムなどを生成する機械
・両方ともエリアごとに1つずつ設置されており、そこでのみ分解・クラフトが行える
→逆に言えばそれらなしで自由に分解・クラフトができないのでタイミングが重要となる
感想
良かった点
いい意味で悩むキャラビルド
概要でも触れたように、スキルは人間系とティフォン系の2種類があり、探索に重きを置くか戦闘重視で行くかでキャラビルドの方向性が変わってきます。
人間系は探索に便利だけど対ティフォン戦では不安が残るし、ティフォン系は戦闘面では優秀だけど探索が若干しんどくなるというここら辺の兼ね合いをどうするか結構悩みました(もちろんいい意味で)。
じゃあ両方同じぐらい取っていいとこどりすればいいんじゃ?と思うんですが、ニューロモッドは決して潤沢ではないので、そういうやり方だと器用貧乏になりがちなんですよね・・・。
画像のニューロモッドは貯め込んでた時のやつなので多いですが(笑)
その結果自分は楽に探索したかったのと、そもそもFPSが苦手で戦闘が辛かったので人間系スキル中心で行きました。
ティフォン系は必要最低限なものだけ取って、戦闘は基本逃げに徹してましたね。
このようにビルド次第で攻略スタイルをある程度コントロールできるので、FPS下手くそな自分でも全然苦になりませんでした。
人間vs人間要素が少ない
映画にしろゲームにしろ、閉鎖空間×地球外生命体ものは(ちょっと偏見入ってますが)大抵人間同士の小競り合いで事態が悪化したり、むしろそっちがメインになったりするものが多いイメージですが、本作はそういう要素がゼロではないものの最低限に抑えられてました。
自分はそういうので萎えてしまうタイプの人間なので、この点は結構ありがたかったです。
最後までティフォンそっちのけにならなかったのはよかったなと。
これでティフォン無視して生存者同士のいざこざが始まったら、多分ゲーム投げてたと思います(笑)
そういう意味ではこうして記事にできてよかったです。
悪かった点
好きな場所にピン留めできない
探索重視でやっただけに正直これはいただけませんでした。
本作のマップはどこに何があるか分かりやすいんですが、マップ上の特定の位置にマークしたりピン留めしたりできません。
ストーリーやサブクエの目的地はマップを見ずとも画面上ではっきり示されるのに、自分が行きたい場所はマップ見ながら行かなきゃダメというこの扱いの差がちょっとしんどかったです。
こういう部分は最近のゲーム(と言っても2017年の作品ですが)にしては結構珍しいんじゃないでしょうか。
実入りが悪いナイトメア
ゲーム後半以降、新たに訪れたエリアやしばらく行ってなかったエリアに立ち入ると、ナイトメアという巨大なティフォンが出現するようになります。
ナイトメアは出現後3分間主人公を探して徘徊し見つけ次第襲ってくるので、その間逃げ回るか倒すかしなければなりません。
また、巨大なだけあって攻撃力・耐久力ともに非常に高く、倒すにはそれなりのリソースが必要になります。
が、リソースを割いて倒したとしても、得られる素材があまりにも貧弱です。
というのも、普通のティフォンはティフォン専用の素材+回復アイテムや弾薬などの物資を落とすんですが、ナイトメアが落とすのはなんと普通のティフォン素材のみ。
その上量もそこまで多くないというおまけつき。
費用対効果を考えると全く割に合ってません。
なので基本逃げ安定となっています。
まぁ素材が豪華でも自分は逃げ回ったと思いますが、もうちょい倒すメリットがあってもよかったんじゃないかと。
おわりに
psstoreのセールで1300円ちょいで売ってたので思わず買ってプレイしましたが、値段以上に楽しめました。
ストーリーも設定が凝ってる上に収集物から判明する事実も多く、探索で物集めが好きな自分にとっては肌に合うゲームでした。
難易度は結構高いものの、必ずしも戦闘する必要はないという選択肢が常にあったのもよかったですね。
密室パニック系のゲームや映画が好きという方にはおすすめできるゲームです。