はじめに
ここでは、The Surgeをクリアした感想をつらつら書いていきます。
※クリア後の観点から書いているのでネタバレ注意です
本作は2017年に発売されたアクションゲームで、強化外骨格―いわゆるパワードスーツを身に纏って戦う高難易度の死にゲーとなっています。
俗に言うソウルライクというやつですね。
ゲーム概要
ストーリー
西暦2078年。
行き過ぎた環境破壊により、世界規模での大気汚染が進行する中、アメリカの巨大企業creoは「プロジェクト・リゾルブ」という地球再生計画を立ち上げる。
これは、汚染を浄化するナノマシンを搭載したロケットを世界各地から発射することで、現在の環境問題を解決させるという画期的なもので、世界からの称賛を得ると、その影響力を拡大。
また、creoは機械工学にも明るく、高い技術力を基に次々と強化外骨格を作り上げ、労働者の獲得にも邁進していく。
それから数年後、creoの求人を見た下半身不随の男性ウォーレン(本作の主人公)は、creoへの就職を決意。
その後無事内定し出社するも、勤務初日に社内で大規模な停電が発生し、運悪くこれに巻き込まれ気を失ってしまう。
目が覚めるとそこは社外。
そして辺り一帯には暴走したドローンや正気を失った従業員の姿が。
何が起こったのか分からぬまま、とにかく身の安全を守るため、ウォーレンは行動を開始するのだった。
本作の特徴
パワードスーツ×死にゲー
本作はパワードスーツのおかげで歩けるようになった主人公を動かし、襲ってくる敵を排除しつつ会社で起こった事故の謎を解き明かすという、ややリアル寄りな世界観を基にしたゲームとなっている。
そのような世界観であるため、敵も味方もパワードスーツを装備した人間やロボットで構成されており(終盤は除く)、SFチックというより近未来的な雰囲気が強い。
また、このパワードスーツはいわば防具のようなもので、初期は生身部分の露出が多く貧弱だが、ゲームを進めて強化していくごとに堅牢で重厚感のあるスーツになっていく。
なお、本作は全体としてソウルライクなゲームに仕上がっており、一般的なアクションゲームと比較すると難易度は高め。
トライアンドエラーしながら地道に攻略していくタイプのゲームと言える。
ドロップではなくクラフトする装備
ソウルライクなゲームにおいては、武器や防具は敵を倒してドロップさせるというのが主流だが、本作は違う。
装備を入手する手順を大まかに説明すると、
①部位破壊をする
②設計図を手に入れる
→腕を破壊したら腕装備の設計図が手に入る
③設計に必要な素材を集める
→腕装備ならとにかく腕を破壊して素材集め
※破壊すれば素材は確実に入手可能
④休憩ポイントで製作
というように、装備そのもののドロップを狙うのではなく、とにかく部位を破壊して素材を入手し装備が作るという仕様になっている。
なので、腕装備が欲しければ腕を、足装備が欲しければ足を壊して素材集めというように、運要素抜きで確実に装備を整えることが可能。
感想
良かった点
ハクスラ部分のお手軽さ
死にゲーの例に漏れず、本作にはハクスラ要素がありますが、概要でも書いたように、装備はドロップ狙いの運まかせではなく、自分で素材を集めて作るというのが非常に楽でした。
目当ての装備を求めてマラソンというのも楽しいっちゃ楽しいですが、完全な作業でしかないので、それがほぼ必要ないのはよかったです。
また、素材の種類も一つしかなく、素材厳選みたいな作業がなかったのも〇。
作業的な意味でも精神的な意味でも大いに助かりましたね。
独特なストーリー
本作のストーリーは明快にガッツリ描かれているわけではなく、各地に落ちてるボイスレコーダーを集めて聴いて初めて、作中何が起こってこうなってしまったのかというのが分かる仕組みになっています。
ダクソとかやったことある方ならイメージできるかと思いますが、情報を集めて自分なりに物語を解釈するタイプの作品です。
このストーリーが分かってくると結構面白く、なかなか凝ったものになっていて、独自の世界を構築していたなぁという印象でした。
特に無機物と有機物のバランスが絶妙なので、好きな人は好きな話だと思います。
なお、ストーリーに関しては以下のサイト様が参考になるため、興味のある方はご覧ください。
悪かった点
マップが覚えづらい
一番しんどかった部分。
本作は会社全域を動き回ることになるんですが、一口に会社と言っても工業系の会社なため、工場や機械類がひしめくエリアが多いです。
なのでどこへ行っても似たような景色が続き、その上目印らしい目印もなく、自分で印象づけしながら進まなければなりませんでした。
人工物ってこんなに覚えづらいんだなって・・・。
まぁそれだけならよかったんですが、最終エリアになると覚えづらい上にとにかく複雑で、不本意ながら攻略サイトのお世話にならなざるを得ないほどでした。
ボスは20分ぐらいで倒せたのに、探索に3時間以上はかかりましたしね。
ぶっちゃけ二度とやりたくないです。
ボス関連
ストーリーで戦うボスは全部で5体と少ないです。
これはクリアのためには避けて通れないボスの数ではなく、(DLCを除く)ゲーム中で遭遇するボスの総数であり、ストーリーと関係しないボスは一切いません。
この時点で大分残念なんですが、さらに追い打ちなのがこのボス達、そんなに強くないです。
これは自分の場合ですが、一番苦戦したボスでも6回目ぐらいで突破でき、他も大体3,4回で勝てました。
自分でこれなので、この手のゲームに慣れた方なら、初見突破もそんなに難しくないだろうなぁという印象。
そういう感じなので、ボス戦は正直印象に残りませんでした。
道中の方がよっぽど印象に残りましたね。結構死ぬので。
ジャンル問わずボス戦はゲームの花形だと思うので、この辺の作り込みはもうひと頑張りしてほしかったです。
一部オブジェクトが邪魔すぎる
本作はアクションゲームの御多分に漏れず、木箱などのちょっとした障害物なら破壊可能ですが、はっきり言ってこれがかなり邪魔でした。
上のスクショを見てもらうと分かるように、オブジェクトは壊すと残骸が散らばりますが、それがなかなか消えてくれないので視覚的に鬱陶しいです。
鬱陶しいだけならまだしも、場合によってはこの中にアイテムがあったりするので、尚更早く消えてくれって感じでした。
おわりに
クリア時間は22時間で、死にゲーとしては思ってたより難しかったなという印象でした。
ガードが弱い、
(防御力的な意味で)防具はそこまで強くならない、
敵の火力が高い
という具合で、感覚としてはダクソよりもブラボに近いです。
なので、ソウルライクなゲームー特にブラボに慣れていれば滅茶苦茶苦戦することはないでしょう。
ただ、1ステージごとに休憩ポイントは1つしかなく(ただしショートカットは多い)、マップも複雑なため、道中での死亡率は高めです。
その上雑魚の攻撃も最初から最後まで痛いので、大分油断ならない感じでした。
というように、ボスとのヒリヒリした戦いよりも、道中のスリルを楽しむタイプのゲームと言えます。
ちなみに、本作は売上がよかったらしく続編も出ているので、機会があれば是非そちらもやってみたいですね。