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『ライフイズストレンジ』クリア後感想 時間を巻き戻しても一寸先は・・・【ネタバレあり】

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はじめに

ここでは、ライフイズストレンジをクリアした感想をつらつら書いていきます。

※クリア後の観点から書いているのでネタバレ注意です

本作は、pc、ps3/ps4で配信されたアドベンチャーゲームで、小さな田舎町の高校に通う女の子が時間を巻き戻す能力に目覚め、それに翻弄されながらも日常を過ごしていく作品になっています。

映画「バタフライエフェクト」や「時をかける少女」などのタイムリープものが好きであればおすすめできるゲームです。

ゲーム概要

ストーリー

アメリカの田舎町アルカディア・ベイ。

5年前、両親の仕事の都合でこの町からシアトルに引っ越したマックスは、写真について学ぶため、アルカディア・ベイにある芸術分野での名門・ブラックウェル高校を受験。

見事合格し再びこの町に戻ってきた。

それから1カ月後、ブラックウェルでのハードな日々になかなか慣れないマックスだったが、ある日、町を竜巻が襲う悪夢を見た後、突然時間を巻き戻す能力に目覚めるという尋常ならざる事態に遭遇。

さらに同じ日、5年前に別れたきり連絡を取っていなかった幼馴染のクロエの命をひょんなことから救うという偶然も重なることとなる。

意図せず再会した二人は最初こそぎこちなかったが、やがて昔のように打ち解け話をすると、クロエは現在、半年前に突如失踪した友人のレイチェルの行方を追っているという。

そんなクロエに対し、マックスも悪夢の内容と時間を巻き戻す能力に目覚めたことを打ち明け、自分の能力がレイチェルの捜索に役立つのではないかと提案。

二人は捜査に繰り出し、同時に竜巻を止める方法を模索し始めるのだった。

本作の特徴

時間を戻して未来を変える

マックスは物語冒頭、突然時間を巻き戻す能力に目覚めるが、本作はこの能力を使って未来を変化させながら進めていくゲームとなっている。

例えば、友人が警備員から何らかのことで詰問されている場合、

どちらを選んだかで展開が変化。

「写真を撮る」を選ぶと、

友人の怒りを買ってしまう

一方「仲裁する」を選ぶと、

友人に感謝される

このように、どのような選択をしたかで未来が変わり、その後の展開にも影響を及ぼす。

なのでより良い選択を心掛けたいところだが、現在からすればベストな選択に思えても、未来で思わぬアクシデントを引き起こしたり、それとは逆に一見間違いに思える選択が、未来でより良い結果をもたらすなど、その因果関係は複雑。

感想

良かった点

シンプルなゲーム性と練られたストーリー

時間を巻き戻すというシンプルなゲーム性と、飽きさせない重厚なストーリーとの親和性は抜群でした。

特にゲーム性は自分好みで、誰しも一度はやったことがある「一回戻って違う選択肢も見てみよう」というメタ的な行動を、主たるゲーム性として内容に落とし込んでいたのはよかったですね。

最初から最後まで公然と裏技を使ってる気分に浸れました。

アメリカの高校生活が味わえる

製作はフランスのゲーム会社なのでどこまでリアルかは分かりませんが、本作ではゲームを通してアメリカの高校生活を体験することができます。

アメリカの学園もののゲームやドラマは全くと言っていいほどやったこと・見たことがなかったので、この点は新鮮で面白かったです

特に

・大学のようなスタイルの授業風景

・自家用車を持ってる生徒が多い

・寮では飲酒・喫煙・ドラッグ・性の乱れは当たり前

など、日本の高校と違いすぎて流石自由の国だなぁと。

特に学校のプールを貸し切って派手なパーティするイベントには面食らいました。

日本でやったら確実に全国ニュースものだよなぁ。ってかそもそもできないか。

こういう部分がお国柄というか文化の違いを実感しますね。

悪かった点

悪い意味での虚無感

最終章であるエピソード5では、マックスが力を使ったことで時空に歪みが発生し、巨大な竜巻が町を襲うことになってしまいます。

そのため、竜巻を回避するには一番最初に力を使った日に戻り、そこで敢えて何もしないことが必要になるんですが、ここが問題で、マックスは撃たれて殺されるクロエを救うために初めて力を使っているんですよね。

つまり、クロエを見殺しにしなければ竜巻を回避できないという事実に直面します。

クロエを救うために町を犠牲にするか、それとも町を救うためにクロエを犠牲にするか、究極の二択を選ばなければなりません

最後の最後でこれ

プレイヤー的にはどっちも救いたいところですが、どうやってもその選択は不可能となっています。

なので、本作にハッピーエンドというものは存在しません

ゲームなのに現実さながらの無情さです。

エンディングは選択肢によって大きく展開が変わり、

クロエを救い町を犠牲にした場合は、マックスとクロエだけが助かり、二人で荒れ果てた町を出ていくというエンディングになり、

町を救いクロエを犠牲にした場合は、全てが上手く解決しクロエの葬儀が執り行われてエンディングという風になっています。

しかも後者のエンディングだと、

①クロエを殺した犯人が現行犯で捕まる
②その犯人が実はレイチェル失踪に絡んでいた
③そこから芋づる式に失踪に深く関与していた真犯人も逮捕
④力を使わなかったので竜巻も発生しない

というように、マックス達が行動せずとも万事上手くいったという事実が明かされます。

正直ここはかなり応えましたね。

クロエを助けなければ全てが丸く収まり逆に助けてしまうと必ずどこかで綻びが生まれるという。

今までやってきたことは一体なんだったのかと・・・。

そんな感じなので、クリア後はまぁ虚無感がすごかったです。悪い意味で。

陰鬱な気分の時には絶対やってはならない作品と言えます。

リプレイ性が低い

選択によって少し展開は変わりますが、大筋はほとんど変わることはなく、なおかつ上述したように最終的には2つのエンディングに収束するため、リプレイ性は低いです。

トロコンもそこまで難しくないので、やり込むつもりでも20時間弱で終わるかと。

なので、人によっては物足りなく感じるかもしれません。

ちなみに自分のクリア時間は15時間ちょっとでした。

おわりに

プレイする映画とよく表現される作品ですが、良くも悪くも確かにその通りだなぁと思いました。

各国での評価は高いものの、やや胸糞な人間模様が描かれていたりエンディングの後味の悪さなどしんどい部分もあるので、プレイする場合はある程度覚悟した方がいいかもしれません。

続編のレビューはこちら

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