はじめに
ここでは、ゾンビーズマンションをクリアした感想をつらつら書いていきます。
※クリア後の観点から書いているのでネタバレ注意です
本作は2019年に発売されたゲームで、「ゾンビが蔓延るマンションに住む住人達をエレベーターに誘導して助け出す」というどこから突っ込んでいいのやら分からない作品となっています。
ゲーム概要
ストーリー
本作では明確なストーリーゲーム中に示されることはないが、ニンテンドーストアの販売ページには下のような説明がなされている。
ゾンビーズマンション入居希望の皆さまへ。 当ゾンビーズマンションは敷金礼金無料、家賃も無料、家具完備の最高優良物件です。 但し、廊下にはゾンビが徘徊しております。外出の際はご注意を…。
https://ec.nintendo.com/JP/ja/titles/70010000017872
読むと分かるように、物語のプロットが練られている類のゲームではないため、ストーリーはあってないようなものだと思っていいだろう。
本作の特徴
シンプルなゲーム性
本作の流れは非常にシンプルで、生存者をエレベーターに乗せ規定の階(脱出口)に降ろすだけ。
シンプルな分プレイヤーが取れる行動も少なく、できることと言えばエレベーターを操作することと、監視カメラを見ることの2つのみ。
これら2つを駆使し、逃げてきた生存者をモニターで把握しつつ、エレベーターに誘導して極力全員を救出することがゲームの目的となっている。
が、別に全員を救出できなくても(もっと言えば誰一人助けなくても)ゲームオーバーにはならない。
そのため、単にクリアするだけなら極めて簡単。
ただ、助け出せた人数によって評価が決定されるので(DからSの5段階)、最高ランクを目指してやり込むタイプのゲームと言える。
ちなみに、エレベーターには定員が決まっており、最大でも9人しか乗れない。
それ以上は重量オーバーとなるため、満員になる前に折を見て脱出させる必要がある。
なお、ゾンビは生存者を襲うが、エレベーター内にはなぜか入って来ない。
意外とバリエーションがあるステージ
本作はステージ制となっており、全部で9ステージとその数はやや少なめ。
が、意外と種類があり、シンプルなマンションから見通しの悪いマンション、無駄に階層の多いマンションや果てはほぼ真っ暗な病院など、少ないなりに趣向が凝らされている。
感想
良かった点
考える余地の多さ
上述の通り、本作はエレベーターを動かして生存者を助けるだけというただそれだけのゲームですが、
3人待っている階と1人待っていてゾンビが多い階のどちらを優先するか(あるいは見捨てるか)、
7人が乗っているエレベーターが2階にあり、1階に降ろせば7人を脱出させられるが4階に生存者が2人いる(ゾンビは遠くから迫っている)場合、助けに上がるか7人を降ろしてから助けに行くかどうすべきか、
など意外と考えることが多く、まごついているとゾンビに殺されてしまうので、ある程度思考の瞬発力が問われます。
この最適な優先順位を見つける作業は、詰将棋的な面白さがあって結構よかったです。
悪かった点
ボリューム
全9ステージという少なさからも分かるように、本作はボリュームが非常に少ないです。
クリアするだけなら1時間もかからないうちに終わります。
全ステージSランクを目指すのであればもっとかかるものの、ゾンビの出現パターンや生存者が来るタイミングはランダムではなく一定なので(最終ステージのみ例外)、パターンさえ分かれば良く、反復性はほぼありません。
安価な分(定価580円)、ゲームとして遊べる時間はそれほどないのがちょっと残念でした。
クリア後に、パターンが全てランダムというステージが解放とかあってもよかったのかなと思います。
いささかシンプルすぎる
繰り返しになりますが、本作は生存者をエレベーターに乗せて救出というだけのゲームなので、同じことをやり続けるだけで発展性がほぼありません。
良くも悪くもアイデア一本勝負だなぁという感が拭えませんでした。
襲ってくるゾンビを撃退できる生存者がいたり、エレベーターに侵入するゾンビなどがいるともっと面白かったかもしれません。
おわりに
面白い部分はあるものの、値段相応だなぁという感じのゲームでした。
が、決してクソゲーではなく、ゲームとしてはちゃんと作られているので、下手なB級映画を見るよりかは本作をやる方がよっぽど有意義だと思います。
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