はじめに
ここでは、プロジェクトニンバスをクリアした感想をつらつら書いていきます。
※クリア後の観点から書いているのでネタバレ注意です
本作は、2014年にSteamから発売されたインディーズのロボットアクションゲームで、2018年にはps4やswitchなどに移植されています。
ゲーム概要
ストーリー
西暦2078年。
21世紀中頃におきた第三次世界大戦の影響で世界は荒廃し、大陸は焦土と化した未来。
先進国は荒廃した地上を捨て、空中に機械都市を作り発展を遂げた。
が、一方で、国力に乏しい国は空に都市を作れるはずもなく、地上での生活を余儀なくされ、空中と地上で目に見える格差が発生していた。
多くの国々に見捨てられた恰好となった地上の人々は、亡国の民というテロ組織を結成し、空中都市への攻撃を開始。
これにより、小康状態を保っていた均衡は崩れ去り、大国同士の小競り合いもアメリカ軍の誤った報復がきっかけで本格的な戦争状態へと移行、戦況は泥沼の様相を呈していた。
そんな中、アメリカに軍事協力している民間企業MITHRILに、とある科学者から次世代の新兵器が提供されたことから物語は始まる。
本作の特徴
ハイスピードなロボットアクション
本作は、「バトルフレーム」という人型起動兵器を操作して戦うアクションゲームとなっている。
このバトルフレームは非常に機敏な駆動速度が可能で、敵も味方も空中でスピーディーに戦うため、戦闘のテンポは速め。
また、地上戦はなく100%空中あるいは宇宙での戦いとなるので、上下左右360度を意識しつつ立ち回る必要があり、なかなか歯ごたえがある。
ミッション内容も単なる殲滅戦だけでなく、
特定の拠点を守る防衛戦
制限時間まで戦い抜く持久戦
敵拠点を襲撃する制圧戦
など様々。
視点が変わるストーリー
本作に出てくる勢力は大きく分けて3つあり、
CFN(アメリカを中心とする自由国家連邦)、
UCN(ロシアを中心とする国家連合)、
亡国の民(地上に取り残された人々で結成されたテロ組織)、
という三つ巴の状態で物語が展開される。
そのため、俯瞰すると一本のストーリーではあるものの、いずれかの勢力に肩入れすることはなく、ミッションごとに勢力と操作キャラが変わるという異なる視点からストーリーを追っていく形になっている。
また、ミッション画面では、下のようにパイロット同士の会話や、味方陣営の話を聞くことができる。
感想
良かった点
ほどよい忙しさ
人によると思いますが、個人的には良かったと思った点。
前述の通り、本作は戦闘スピードが速く、使える武装の多さや空中での高度変更など要求される操作が多いため、結構忙しいです。
分かりやすく言うなら、R3以外のボタンを(十字キーも含めて)フルに活用する必要があります。
ただ、〇×や□×といった複数のボタン同時押しなどの操作はなく、ほんとに程よい感じ。
「手が回らないとまではいかないが忙しい」というこのほどよい感じが自分的にはちょうどよかったです。
が、キーコンフィグしないとコントローラ右半分に偏重した操作系統になってしまう点や、後述のロックオン関係に不備があるなど、多少荒削りな部分もあるにはあります。
悪かった点
薄味なストーリー
本作で語られるストーリーは、人物や世界情勢を含めた背景描写が非常に薄いです。
一応おおまかな内容自体は理解できるものの、細部に関してはほとんど語られず、イマイチ物語に没入しづらくなっています。
ぶっちゃけそこまで深く話考えてなかったんだろうなぁという印象。
展開も雑な部分が多く、終盤、アメリカ陣営の主人公とロシア陣営の主人公がバチバチ戦っている最中も、突然互いの機体が緑色に発光したかと思うと、
上のような短いカットインが入った後和解するという、なかなかプレイヤー置いてけぼりな展開もあります。
当人達にしか分からないニュータイプ的な感応現象が起こったんでしょう。多分。
機体もサイコフレームみたく緑色に光ってるし。
説明がないのでよく分かりません。
というように、ストーリーはお世辞にも褒められた出来ではなかったなぁというのが率直な感想です。
設定はちゃんとあるのにもったいない・・・。
ロックオン周りが貧弱
本作はR1でロックオンが可能で、敵をロックすることで残りHPの把握やこちらの命中率が上がるなど利点が多く、接敵の際はほぼ必須となる行動ですが、
・敵がこちらの視界から消えると解除
・角度によっては格闘を当てた瞬間解除
→これに関しては後述
というように、ちょっとしたことですぐ解除されてしまいます。
はっきり言って貧弱です。
特にこのゲームは敵も味方もスピーディーに動き回るため、敵が視界から消えるなんてことはザラにあり、その度にロックし直さなければならないというのは単純に苦痛でした。
だからと言ってロックが外れないようになると、動く敵をカメラがギュインギュイン追って酔ってしまいそうですが、選択肢としてそういう設定があってもよかったんじゃないかと。
イマイチ扱いづらい格闘
ロックオンと関連する点を一つ。
本作は機体によっては格闘が可能ですが、この格闘、初撃の挙動がおかしい機体が多いです。
例としては高速で斬り抜けたり、無駄に回り込む動きがあったりという感じで、格闘が決まると高確率で敵が視界から消失してしまいます。
その上、敵にこれといったダメージモーションもないので、格闘を当てても拘束できず、そのまま逃げられ(あるいは視界から消え)てロック解除というパターンが非常に多かったです。
コンボが可能な機体もありますが、上記の性質上まず安定しません。
この辺は調整不足が如実に出ていました。
一応利点もあり、ロックした敵に格闘を仕掛けると吸い付くように接近する点や、火力もそこそこあるなど性能自体は決して弱いわけではありません。
が、ロック周りの貧弱さやその挙動(特に初撃)により、割を食ってしまっているなぁという印象でした。
おわりに
薄味なストーリーをはじめ、ロック周りの一部操作部分や格闘関連に難はあるものの、良デザインな機体が多かった上これといったバグもなく、ロボゲーとしては素直に楽しめました。
セールで1200円で買いましたが、満足度的には値段以上だったなという感じ。
クリア時間は大体8時間程度なので、手頃に終わるのもよかったです。
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