『キルラキル ザ・ゲーム 異布』クリア後感想 アニメから5年越しのゲーム化!キャラゲーとしてはまずまずか【ネタバレあり】

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はじめに

ここでは、「キルラキル ザ・ゲーム 異布」をクリアした感想をつらつら書いていきます。

※クリア後の観点から書いているのでネタバレ注意です

本作は、2013年に放映されたアニメ「キルラキル」を基にした対戦格闘ゲームで、開発はギルティギアでお馴染みのアークシステムワークスと、その関連会社であるエープラスが担当しています。

なお、タイトルにある異布は「IF」の当て字を意味しており、その単語が意味する通り、アニメ本編をなぞりつつも本作独自の「もしも」の物語が展開されます。

ゲーム概要

ストーリー

総選挙から羅暁と対峙するまでの下りはおおよそ原作と同様。

※本編のストーリーや基本事項に関してはwikiなどをご参照ください

それ以降は皐月メインで羅暁ら生命戦維達との戦いが展開される。

が、何かがおかしい。

全てが皐月の思惑通りに進み過ぎていることに疑問を感じる伊織。

この世界は本当に現実の世界なのだろうか?

そこで伊織は流子にあることを頼む。

本作の特徴

異布(IF)の物語

本作は、中盤までの流れは本編と同じだが、それ以降は完全に独自の展開―異布(IF)のストーリーとなっている。

ラスボスが羅暁ではなく原初生命戦維である点や、

アニメとは違い赤ん坊のような形をとる

純潔の最終形態である純潔・神髄が登場する

などがその代表。

なぜそのようにアニメ本編と異なる展開になるのかという謎にも答えが用意されており、IFという内容そのものが重要になっている。

そのため、(一応本編を見ていなくても話には付いていけるが)本編を見ていればより本作を楽しめるだろう

また、ストーリーは皐月編流子編の2つに分かれており、皐月編をクリアすると流子編が解禁される。

構成上、皐月編は「謎の提示」という内容で、流子編は「その答え」という風になっており、2つの編をクリアすることで物語の全容が明らかになる。

複雑さを排除したゲーム性

本作は1on1の3D対戦格闘ゲームで、ステージは奥行きのある三次元型。

だが、一口に格ゲーと言っても、格ゲー特有の波動拳コマンド(↓↘→+P)や昇竜拳コマンド(→↓↘+P)といった格ゲー初心者にはとっつきづらいコマンドはなく、基本的に攻撃ボタンの連打で爽快感あるコンボが可能となっている。

必殺技もL1+□or△or〇(必殺技ゲージが2本必要)で出すことができ、非常にお手軽。

※必殺技ゲージは赤いバー(HP)の下にある黄色い部分

そのため、どちらかと言うと格ゲーというより対戦アクションとしての趣が強く、格ゲーだからといって敬遠する必要は全くない

ちょっとしたボタン入力でも派手な演出が入る

プレイアブルキャラは2名のDLCキャラ(いずれも無料)を入れて全10名。

流子と皐月にはそれぞれ二刀流バージョンもあるので、それも含めると12名となる。

血威表明縁絶

本作の独自要素

読みはそのままの通り「けついひょうめいえんぜつ」。

必殺技ゲージを2本消費して発動する。

発動すると上記のように特殊な演出が入り、制限時間内に挑発罵倒愚弄の中から一つ選ぶ。

これら3つはじゃんけんのように三すくみの関係になっており、

挑発罵倒に勝つ
罵倒愚弄に勝つ
愚弄挑発に勝つ

という仕組みで、選んだもので敵との勝負に入る。

この勝負はムービーのみで進行し、

勝った方には選んだものに付随した効果が得られる。

上記の場合、敵側の流子の愚弄に対して罵倒で勝ったため、皐月のHPが回復。

※仕掛けた側(この場合は皐月)が負けるとダメージを受けて終了

また、血威レベルという強化効果も得ることができる。

この血威レベルは全部で3段階あり、レベルが上がる毎に火力や必殺技が強化され、最大のレベル3になると、必殺技ゲージを4本消費して戦維喪失という一撃必殺技が使用可能。

一撃必殺の言葉通り、戦維喪失が決まると敵の武器である極制服が粉砕され、HPにかかわらず決めた方の勝利となる。

ちなみに、戦維喪失はアニメだと流子だけしか使っていないが、本作では全キャラが使える。

感想

良かった点

アニメがそのままゲームに

本作の雰囲気はまさにキルラキルそのもので、アニメでの演出を完全に再現しており、本編の世界をそのままゲームに落とし込んだかのよう。

特にグラフィック周りはファンも納得の出来になっていると言っても過言ではないでしょう。

掛け合いも豊富で複数パターンあるので、色々なキャラの組み合わせを試してみても面白いかもしれません。

モデリングの作り込み

本作は、アニメ調の3D表現に定評のあるアークが開発していることもあって、キャラのモデリングの作り込みは素晴らしく、文句なしの一言に尽きます。

これはアーク・エープラスの開発努力だけでなく、キルラキルを作り上げた制作会社・トリガーの全面監修による部分も大きかったようで、特に作画監督のすしお氏は細かい装飾まで徹底的にチェックし、逐次修正案を提示していたとのこと。

“戦維喪失”はやっぱり脱げる!? すしお氏の監修熱意がスゴい!? 開発秘話も語られた『キルラキル ザ・ゲーム -異布-』紹介ステージをリポート【TGS2018】 - ファミ通.com
2018年9月20日(木)から9月23日(日)まで、千葉・幕張メッセにて開催中の、東京ゲームショウ2018(20日・21日はビジネスデイ)。開催初日となる20日、アークシステムワークスブースでは『キルラキル ザ・ゲーム -異布-』の紹介ステージが行われた。本記事ではその模様をリポート。

スタッフさん達の気合のほどが窺える話です。

悪かった点

ストーリー

アニメ本編は濃いキャラクター達が織りなす勢い重視の学園バトルものでしたが、本作ではそのどちらもあまり感じられません

というのも、ストーリーは基本的にプレイアブルキャラのみで展開される関係上、脇でいい味を出してた満艦飾一家やヌーディストビーチの面々が未登場で、

なおかつ3Dでムービーが作られているためにキャラの動きがややぎこちなく、勢いやスピード感に欠けているためです。

その上、ストーリー自体もそこまで長くはなく、皐月編と流子編を合わせても7~8時間程度で終わる分量のため、あっさり感は否めませんでした

また、肝心の「なぜIFストーリーが展開されるのか」という疑問も、「実は全部皐月の妄想の中の話でしたー」という雑な答えで終わるので、悪い意味で度肝を抜かれましたね

割とストーリーに期待して買ったところがあっただけに、これらの点は単純に残念でした。

プレイアブルキャラの少なさ

概要でも述べたように、プレイアブルキャラはDLCやバージョン違いのキャラを入れても12名と少なめです。

主要キャラは一通り抑えているので人選自体にはそこまで不満はないものの、キルラキルは(繰り返しになりますが)個性豊かな濃いキャラが目白押しなので、もうちょっとプレイアブルは欲しかったですね。

パッと思いつくだけでも、テニス部部長やボクシング部部長、色物枠で満艦飾一家などゲームとして面白い動きができそうなキャラがいるだけにもったいない。

ゲームとして生かせていない血威表明縁絶

アニメのように舌戦を交わしながら戦うというコンセプトのもと作られた血威表明縁絶ですが、ぶっちゃけ使う機会はあまりありません

HP回復やキャラ強化といったメリットこそありますが、その反面

・必殺技ゲージが2本必要

・勝敗は実力関係なくほぼ運で決まる

・負けた場合ゲージを2本失う上にダメージも受けるとリスクが大きい

・演出はスキップできるもののテンポが悪い

というデメリットもあり、トータルで見ればハイリスクローリターンな感じは否めず、普通に戦った方が無難です。

必殺技ゲージを2本消費してこういうリスクのある賭けをするぐらいなら、普通に必殺技を使った方が効率的なのは明らかですしね。

試みとしては面白いんですが、正直システムとしては練り込みが足りなかったかなぁと。

オンラインはとにかく過疎

対戦ゲームなだけあって、ランクマッチやプレイヤーマッチなどオンライン対戦モードがある本作ですが、残念ながら人は全くと言っていいほどいません

30分粘って1回でもマッチングしたらかなりいい方です。

とにかく過疎ってるという印象を受けますね。

公式側も2019年の11/29のアップデートを境に完全に沈黙してしまっているので、盛り上げる気は一切感じられません。

本作が発売されたのが19年の7/25なので、半年も持たなかったことになります。

率直に言って、対戦ゲーとしては論外だと言わざるを得ないです。

なので、対戦ツールとして本作を買うことは全くおすすめできません。もっともそんな人がいるかどうか・・・

キャラゲーやファンアイテムとしての価値は十分あるのがせめてもの救いでしょう。

おわりに

本作は一応皐月メインの物語なので、皐月のスクショを多めにしてみました

対戦ゲーとしてはお察しですが、キャラゲーとしては割とよくできています

ファンなら手を伸ばしてみるのも一興かと。

が、2、3000円以上で売られているのであれば、正直おすすめしづらいです。

というのも、自分は発売日にps4版をフルプライスで買ったんですが、3000円台でも高いなーと当時思ったので。今でも少し思ってます

1000円台で売られているなら割とアリだと思います。

また、アークはたまに1000円セールをするので、その時にラインナップされていたら手に取ってみてもいいかもしれません。

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