『レイトン ミステリージャーニー カトリーエイルと大富豪の陰謀DX』クリア後感想 新たなレイトンシリーズ始動/でも相変わらず子供騙しなストーリー【ネタバレあり】

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はじめに

ここでは、カトリーエイルと大富豪の陰謀DXをクリアした感想をつらつら書いていきます。

※クリア後の観点から書くのでネタバレ注意です

本作は、2017年に3DS用ソフトとして発売された「カトリーエイルと大富豪の陰謀」に追加要素を加えて発売された作品で、いわゆる完全版にあたります。

が、自分は3DS版の方は未プレイなため、追加要素等を比較できませんのでその点ご了承ください

ちなみにレイトンシリーズは「超文明Aの遺産」を除き、全てクリア済みです。

ゲーム概要

ストーリー

舞台はイギリス・ロンドン。

巷では有名な大学教授レイトンの娘であるカトリーは、街の一角に小さな探偵事務所を開いた。

開いたばかりで閑古鳥が鳴くかと思いきや、次々舞い込んでくる依頼の数々。

父親譲りの推理力を武器に、記憶喪失の喋る犬や押しかけてきた自称助手の青年とともにロンドンで起こる不思議な事件に飛び込んでいく

本作の特徴

ナゾ解きアドベンチャー

本作は、ロンドンで起こる様々な事件を「ナゾ」解きを通して解決していくというナゾ解きアドベンチャー

ゲームのおおまかな流れとしては、

事件発生

聞き込み・証拠集め

推理・解決

というオーソドックスなスタイル。

このうち聞き込み・証拠集めの際にナゾが出題あるいは見つかり、それを解くとストーリーが進行する形となっている。

出題されるナゾにはひらめき指数というある種の難易度設定があり、上記のひらめき指数20ピカラットというのは難易度的には優しめ(難しいものになると50、60)。

正解するとピカラットというポイントが手に入る。

これは主にクリア後解放されるコンテンツで使うことになるため、ゲームを遊び尽くしたい場合は収集必須(ストーリーだけを楽しみたい場合は特に必須ではない)。

なお、間違えるごとにピカラットは減っていくので少ない回答数で正解したいところ。

また、ゲームそのものの形式としては従来のレイトンシリーズと同様、下のようなコマンド選択型アドベンチャーを採用。

調べられる部分は虫眼鏡がオレンジ色になる

場所ごとに1枚の大きな画面が用意されており、カーソルを動かして気になる箇所を調べていく。

ストーリー進行に必須の捜査箇所は、右上の虫眼鏡マークでその数が表示され(上記の場合二か所)、これらを全て調べると進行。重要な証拠が手に入る。

この捜査の過程で得られる重要な証拠は各話ごとに6つあり、

パズルのピースを集めていくイメージ

これらを全て集めると、

捜査終了。解決パートに移行する。

なお、解決パートはプレイヤーが操作する余地はなく自動で進行される。

そのため、プレイ部分としては捜査と謎解きがメイン

ナゾ

本作における最も重要な構成要素

ストーリーでは合計182種類のナゾが出題される。

基本的には↓のようなタッチパネルを生かしたパズル系のナゾが多い。

また、単純ななぞなぞや計算問題もあり、

↑の正解は(白字反転)くうき
解説:(反転)タイヤの空気を少しだけ抜けば車体が低くなり通れる

↑の正解は(白字反転)6分
解説:(反転)片道3分かけて王様を呼びに行き、3分かけて宝箱のもとに来てもらう

ナゾによっては変化球なものもあったりする。

↑の正解は(白字反転)0km
解説:(反転)全員降りる=運転手も降りるということになるため、運転できる人間がいなくなるから

オムニバス形式

本作のストーリーは、従来のレイトンシリーズのように一つの謎が物語の柱になっているわけではなく、各話ごとに話が独立しているというオムニバスの形となっている。

そのため1話1話異なる事件が展開され、また1話あたりのボリュームも(謎解き込みで)1時間弱でクリア可能とお手頃。

話の内容も子供向けの趣が強く、丹念に追わなくても理解できる程度のものなので、頭を空っぽにしてプレイできる。

感想

良かった点

毒のない雰囲気

本作は、人間のエゴや欲望などのドロドロした部分や殺伐とした人間模様を一切描いておらず、終始明るくコミカルな調子で進んでいきます。

また、小さい子でも分かるほど単純明快なストーリーなので、かなり気楽にプレイできます。

そういう意味では、家族の前で堂々とやっても変に思われないタイプのゲームです。

悪かった点

子供騙しが過ぎるストーリー

一番ダメだと思った点

子供騙しが過ぎるツッコミどころ満載のストーリーには正直うんざりしました

(以下その具体例)

ビッグベンの時計台の短針が盗まれた!
→時計台の管理者が誤って短針を壊してしまったので代わりにモナカで作った針で代用したものの、雨で溶けてしまいました(つまり盗まれたわけではない)

銀行から1億ポンドが盗まれた!
→盗まれたわけではなく、金庫の空調設備の不調によって紙幣が空調から外に吹き飛んでました

とある大学教授の研究論文が盗まれた!
→研究に行き詰まった教授が大学で飼われているヤギに紙の論文を食べさせ、盗まれた大変だーと自作自演してました
→なお、教授がやったという物的証拠はない(本人の自白で解決)

というような荒唐無稽な話が全編を通して続きます。

なのでストーリーに期待してプレイすると、間違いなく肩透かしを食うでしょう。

また、推理に関しても、特に物的証拠もなしにカトリーがひらめいた!と言い、ひらめきという名の憶測を前提にした推理によって事件解決というケースがちょくちょくあり、推理ゲームのような楽しみはほぼありません

その上、推理した結果得られる真相も上記のようにしょうもないものばかりなので、序盤の1話2話で真面目に考える気が失せます

というか別に推理しなくても大体の真相は(滅茶苦茶だなぁと思いつつも)検討がつきますしね。

でもモナカの針っておいおい・・・

一応相棒の犬から「なんて滅茶苦茶な事件だ」というプレイヤーの心情を汲むような発言もありますが、カトリー曰く、

ということらしいです。

だからってここまで滅茶苦茶なのは流石にどうかと思うんですが・・・。

子供向けのストーリーにとやかく言い過ぎるのもアレなのでこの辺にしますが、せめてもう少し上の対象年齢のプレイヤーも視野に入れてほしかったですね。

ちなみに、副題の「大富豪の陰謀」というのは最終話のみにしか関係していません

役者の演技

本作、というかレイトンシリーズでは、メインキャラの声を声優ではなく俳優が担当することが多いですが、本作の場合その俳優陣の演技がちょっと・・・って感じでした。

主人公のカトリーは有村架純さん、

相棒の犬のシャーロは役所広司さん、

カトリーの助手ノアは坂口健太郎さん、

と有名どころを揃えており、他のキャストも黒木メイサさんや井上肇さんなどメインキャラは俳優さんで固められているものの、なんというか演技は全体的にジブリ感がすごかったです。

決して下手じゃないけどこれじゃないという感じですね(ジブリさんすみません)。

特にカトリー役の有村さんは終始落ち着いた調子の演技だったので、明るく溌剌としたカトリーのキャラクター像と合ってないかなぁと思いました。

ただ役所さんや井上さんはキャラの特徴を掴んでて上手かったです。

おわりに

クリア時間は追加コンテンツをほぼやらずで18時間54分でした。

ストーリーは詰まる要素が一切ない一本道で、なおかつ必ずしも解く必要ははないナゾも多いので、効率良くやれば大体15、6時間でクリアできると思います

個人的にはまずまずなボリュームだったかなぁと。

が、いかんせんストーリーがお察しレベルなのでその点は大いに不満が残りますね。

終わり方も続編を匂わせる感じなので、もし次があるなら子供向けを免罪符にせずもう少しストーリーを練って欲しいです。

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