はじめに
ここでは、ゼノブレイドDEの追加エピソードである「つながる未来」をクリアした感想をつらつら書いていきます。
※クリア後の観点から書いているのでネタバレ注意です
また、ゼノブレイド本編のその後を描いた物語であるという性質上、本編のネタバレも多分に含まれているため、合わせてご注意ください。
本編のレビューはこちら
ゲーム概要
ストーリー
全ての戦いが終結して一年。
崩壊した巨神での復興作業が順調に進んでいたある日、シュルクは皇都アカモートの所在を発見する。
これをメリアに伝えると、メリアはアカモート行きを決意。
二人はともにアカモートのある巨神肩に向かうが、途中アカモートから謎の攻撃を受け乗っていた飛行艇ジャンクスが破損。
そして近くの湖に不時着するという事態が起こってしまう。
ジャンクスから降りて探索を開始すると、巨神肩ではアカモートを追われたハイエンターや、巨神肩に取り残された様々な種族が暮らしていた。
彼ら曰く「アカモートは謎のモンスターである霧乃王に占領されている」という。
二人はジャンクスに忍び込んでいたリキの子供であるキノとネネとともに、危険を承知でアカモートに乗り込み霧乃王に遭遇するも、霧乃王には攻撃が一切効かずあえなく撤退。
霧乃王を倒しアカモートを取り戻すため、四人は動き出すのであった。
追加エピソードの特徴
ノポンジャー
追加エピソードにおける最大の新要素。
ノポンジャーとは巨神肩で暮らすノポン族の中から結成された測量チーム(全12名)。
測量のために巨神肩に散らばっている。
なお実際の目的は宝探し
ノポンジャー一人一人にはクエストが用意されており、それを達成すると仲間になり、戦闘に参加してくれるようになる。
各ノポンはそれぞれ攻撃・デバフ・回復のうちどれかのアーツを持っており、戦闘時には火力こそ低いものの貢献してくれる(特にデバフ)。
また、「つながる未来」ではチェインアタックの代わりとしてノポンジャーによる必殺技が採用されている。
この必殺技にも種類があり、
・敵1体に総攻撃+追加ダメージ
・敵全体に攻撃+気絶・筋力ダウン効果
・味方全体を回復+デバフ無効
の3つが存在。
これらのうち、いずれか一つを選択することで発動するようになっている。
必殺技の性能はノポンジャーの数によって決まり、その数が多ければ多いほど性能が強化されるため、仲間集めはほぼ必須。
未来視の使用が不可
本編での決戦によってモナドは失われているため、「つながる未来」では未来視を使えなくなっている。
※モナドアーツは通常通り使用可能
これにより、敵の大技への対応力が若干低下しているので注意が必要。
感想
良かった点
後日談にふさわしいストーリー
本編はシュルクが主人公でしたが、「つながる未来」はメリアにスポットが当てられており、メリアが主人公と言っても過言ではないストーリーでした。
本編では終盤から進入不可となり、エンディングでも全く描写がなかったアカモートを主軸とした物語だったのはよかったなと。
「え?アカモートどうなったん?」って地味に気になった人もいるでしょうし(自分もその一人です)。
サプライズクエスト以来音沙汰がなかったタルコにもしっかり焦点を当てていたのは好印象でしたね。
また、巨神崩壊によって種族間の交流が急激に進んだものの、
・互いの価値観をなかなか認め合うことができなかったり、
・生活様式の違いに四苦八苦していたりと、
「元凶(ザンザ)を倒したからといって全てが丸く収まったわけではない」というリアルさも描いており、本編とはまた違った面白さがありました。
ボリューム
追加エピソードということで、ボリュームはそこまで期待してなかったんですが、実際かかったクリア時間は18時間54分と想像以上にボリュームがありました。
ノポンジャーを全員仲間にした+クエストも8,9割方消化してこの時間なので、ストーリーメインであれば大体10時間ぐらいでクリアできるんじゃないかなと。
この点に関しては文句なしですね。
悪かった点
霧乃王とは何だったのか
「つながる未来」においてラスボスを務めた霧乃王ですが、これの正体が最後まで分からずじまいでした。
霧乃王の正体を聞かれたシュルクも、
「(巨神が崩壊してから)生まれたばかりのこの世界には謎も多い」
と答えるに留めており、結局作中で詳しいことは解明されません。
これに関しては良く言えば考察の余地が残る、悪く言えば投げっぱなしという感じで、個人的には後者の印象を強く受けました。
本編では謎に対してほとんど答えが提示されたのに、最後の最後でこれかぁと少しガックシでしたね。
フィオルンやラインなど主要キャラの出番がほぼなし
「つながる未来」において本編から続投したのはシュルクとメリアのみで、他のパーティメンバーはEDにちょろっとしか出てきません。
ここも少し残念でした。
せめてリキぐらいは子供と一緒にこっそりついて来てもよかったんじゃないかと思います。
そうすればパーティは全5名で、スタメン3・リザーブ2である程度メンバーのバランスも取れたかと。
4人体制だとどうしても1人あぶれて仲間外れ感が出てしまいますしね。
おわりに
「つながる未来」というタイトルに偽りなしの内容でした。
本編に負けず劣らずシリアスなストーリーでしたが、折り合いをつけて前向きに生きようとする人々の戦いを描いた完成度の高い後日談だったと思います。
ちなみに、「つながる未来」の舞台である巨神肩はWii版に没データがあるらしく、本編では実装を断念したマップだったとのこと。
それを10年越しに追加エピソードで作り上げたという形です。
switchでの移植がなければ巨神肩は一生日の目を見なかったと思われるので、その点でも移植してくれたことに感謝ですね。
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