『ダンガンロンパ1・2Reload』クリア後感想

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はじめに

ここでは、『ダンガンロンパ1・2Reload』をクリアした感想をつらつら書いていきます。

※極力ネタバレしないよう配慮していますが、一部ほんの少しだけ踏み込んでいるものもあるのでご注意ください

本作は、2010年発売の『ダンガンロンパ無印』と、2012年発売の『スーパーダンガンロンパ2』の2作品を一つに移植した作品となっています。

ゲーム概要

ストーリー

1作目

私立・希望ヶ峰学園。

この学園にはある分野で優れた才能を持つ人間しか入れず、卒業できれば人生の成功が約束されるという。

全国の一般学生の中から抽選で選ばれた苗木誠は、「超高校級の幸運」を持つ生徒として学園へ入学することになる。

入学当日、苗木は玄関ホールに足を踏み入れたが、その後まもなく激しい眩暈に襲われ意識を失ってしまう。

目が覚めるとそこは教室。

だったのだが普通の教室ではなく、窓を鉄板で封鎖され、監視カメラとモニターが設置されているという異様な場所だった。

教室を出ると自分と同じような状況に陥った同級生達がおり、そして校舎内の至る所が教室と同様封鎖され、監視カメラとモニターが設置されていることに気づく。

異常事態の連続に戸惑う面々の前に、ぬいぐるみのクマの形をしたモノクマというキャラが現れ、

「オマエラにはコロシアイをしてもらう。殺さなければこの学園からは一生出られない。」

と宣告し・・・。

閉鎖された学校を舞台にコロシアイ学園生活が始まる。

2作目

私立・希望ヶ峰学園。

誰よりもこの学園に憧れていた日向創は、念願叶って入学を果たす。

しかし、意気揚々と玄関ホールを訪れたのも束の間、突如として眩暈に襲われ意識を失ってしまう。

気がつくとそこは外から鍵が掛けられた教室。

そして教室には同級生と思われる学生達がいた。

互いに置かれた状況に困惑していると、モノミというウサギのぬいぐるみが現れ、モノミは

「互いの親睦を深めるために修学旅行に行く」

と宣言する。

その直後教室の壁が剥がれると、辺り一面は海に囲まれた南国の島―ジャバウォック島になっており、自分達がいつの間にかどこかのリゾート地に移送されていたことに気づく。

異常の連続の中、なんとか今の状況に順応しようとしていると、突如モノクマが出現。

モノクマはモノミを無力化させるとともに、「コロシアイ修学旅行の開催」を高らかに告げ・・・。

本作の特徴

犯人(クロ)を見つけ出す学級裁判

シリーズにおける目玉要素。

ダンガンロンパでは、殺人が起こった場合一定の捜査の後「学級裁判」と呼ばれる犯人探しが開始される。

学級裁判では、捜査で得られた情報や証拠をもとに事件の解明を行い、被害者を殺した犯人(以下クロ)を暴き出し、投票という形で告発する。

ここで正しいクロを告発できれば事件は解決、クロにはペナルティとしておしおきという名の処刑が執行される。

逆に間違った人間をクロとした場合はクロ以外の全員がおしおきされ、クロだけが生きて学園からの脱出が可能。

つまり、生きて脱出するには誰かを殺さなければならず、仮に殺せてもクロだとバレてしまえば自分が処刑されるというジレンマが存在する。

まさにコロシアイと呼ぶにふさわしいだろう。

また、学級裁判では推理パートのほか、シューティングや(2では)レースゲームといったミニゲームがあり、ただの推理ADVとは違い、ある意味ゲームらしいゲームに仕上がっている

(補足)コロシアイ生活の基本ルール

基本的なルールは1と2で共通。

主に以下のものが存在。

・生徒は1では学園内に、2ではジャバウォック島に一生涯監禁され、殺人をする以外に抜け出すことはできない

・殺人が発生すると一定の捜査の後学級裁判が行われる

・犯人はクロとし、正しいクロを見つけられればクロだけおしおき(処刑)され、逆にクロを見つけられなければクロ以外の全員がおしおきされる

・犯行がバレなかったクロだけが卒業(脱出)を許される

・一人のクロが殺せるのは最大二人まで(皆殺しを防ぐため)

・共犯は可能だが卒業できるのは主犯のみ

・ルールを破った者にはモノクマによるおしおき(死)が課せられる

感想

良かった点

推理物としての面白さ

本作は一言で言うと「アクの強いキャラ達が織りなす推理ADV」というゲームですが、メインとなる推理部分のクオリティは高いです。

特に2作目は、捜査段階ではトリックや犯人が見えてこないものが多く、裁判中誰が犯人なのか考えながら進めていく感じが(他作品を持ち出してしまいますが)逆転裁判っぽくて非常に面白かったです。

中には、学級裁判で明らかになる事実を踏まえないと解けない事件もあるので若干アンフェアな部分もありますが、推理物としては間違いなく良作の部類に入るかと。

強烈なキャラクター

ダンガンロンパに出てくるキャラは、良く言えば個性的、悪く言えば色物感満載という具合でかなり強烈です(特に外見が)。

そのため、第一印象の段階で「うわっ」となることが多く、良くも悪くも人を選びます。

正直序盤で投げ出す人がいてもおかしくありません。

自分も最初は「続くかなこれ・・・」って感じでした。

が、ゲームを進めてキャラの人となりが分かってくると、魅力を発見できたり感情移入できたりということもまた多く、ゲーム開始時とクリア時で印象が(色んな意味で)一変するキャラもチラホラいます。

なので、序盤さえ抜ければその強烈さが却って癖になってることでしょう。多分

コスパ

一昔前のゲームではありますが、本作には2作品が収録されており、プレイ時間もストーリーモードだけで1作目は25時間程度、2作目は30~35時間程度と中々にボリュームがあります。

なおかつストアのセール時を狙えば1500円ほどで買えるので、(V3込みのトリロジーパックの場合は2600円程度)安価な値段で50時間以上は確実に遊べるでしょう。

悪かった点

1の終盤で盛大なネタバレを食らう

声を大にしてダメだと言いたい点。

ダンガンロンパシリーズでは、日付の終わりに毎回モノクマ劇場という寸劇が挿入されますが、1の最終チャプターにてとあるゲームのPVが紹介されます。

この時点で「ん?」となるんですが、ここで取り上げられるゲームがかなりの大問題で、『絶対絶望少女』という1と2の間を描いた外伝作品のPVが流れるんですよね。

なので必然的に、PVでは1の核心に迫るクラスのネタバレが散見され、特に1で生き残るキャラや(出演声優で分かってしまう)黒幕の正体、続編に登場する勢力の存在など、致命的なバレが多いです。

幸いスキップは可能なため、回避することはできるものの、初見プレイヤーに対する配慮が微塵も感じられないのは流石に論外だと言わざるを得ません。

自分はダンガンロンパ自体完全に初見だったので興醒めでした。

せめてPVが始まる前にネタバレ注意みたいな警告があって然るべきではなかったかと。

最終チャプターがギュウギュウ詰め

1も2も最終チャプターでの学級裁判がかなりギュウギュウ詰めです。

1は大体2時間半、2は3時間以上かかり、区切り良く中断できるタイミングもなかなかないのでかなり長く感じられます。

※最終チャプターを除く学級裁判の平均所要時間は、1の場合約1時間半、2は2時間程度

特に1は事件を解明しつつ黒幕も明らかにするという流れになっているため雑然としており、理解と整理がなかなか大変です。

また、1も2も最終チャプターでようやく明かされる事実が多く、「今明かされる衝撃の真実!」というパターンが何度も繰り返され、「その流れ何回やるんだよ」ってなりましたね。

率直に言って最後に重要な情報を詰め込み過ぎです。

最終章だけ前後編で分けるか、もしくは明らかになる事実をもっと前のチャプターに散りばめておくなどしてもよかったんじゃないかと思えるレベルでした。

犯行動機がやや弱い

本作で発生する殺人には、多くの場合動機らしい動機が弱めです(特に2作目)。

なので「なぜその人物を殺したのか」という推理物ではもれなく気になるであろう部分にスポットがあまり当たらず、若干の消化不良を起こさせます

流石に「むしゃくしゃしてやった」とか「誰でもよかった」というような身も蓋もない動機はないものの、(ネタバレになるので深くは言えませんが)それに近いような殺人もあったりなかったりという感じ。

推理物ではありますが、あくまでトリックと犯人当てがメインと捉えた方がいいですね。

おわりに

サイコポップ(残酷だけどどこか明るい)という独自のテイストを生み出したシリーズです。

おしおきを始めとした残酷な描写、強烈な印象を与えるキャラクター達、推理ADVとしてはアクション要素のあるミニゲームが多いなど、良くも悪くも人を選ぶ部分は多いですが、その分刺さる人には刺さります。

特に根幹の推理部分はよく練られているので、推理物が好きな方にはおすすめです。

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