『Disease-ディジーズ』クリア後感想 精神疾患を持つ元医者が廃病院で怪奇現象に見舞われ・・・【ネタバレ注意】

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画像出典:My Nintendo Store
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はじめに

ここでは、Disease-ディジーズをクリアした感想をつらつら書いていきます。

※クリア後の観点から書いているのでネタバレ注意です

本作は2018年に発売されたホラーゲームで、廃病院で医療物資の回収を依頼された主人公がそこで様々な怪現象を体験する作品となっています。

ゲーム概要

ストーリー

舞台は都心から離れたとある廃病院。

精神疾患と幻覚が原因で医師免許を剥奪された主人公(氏名不明)は、医者だった頃の元上司からの依頼により、その廃病院で医療物資などの回収を行っていた。

医者としての仕事ができないことに不満を持ちつつ黙々と回収を進めていると、突如幻覚が主人公を襲う。

やや動揺しつつも「いつものことだ」と冷静になろうとするが、どうも普段の感じとは違う。

なぜかこの病院に関連すると思われる幻覚も混ざっているのだ。

それでも振り払うかのように病院内を進む主人公。

だが彼は、幻覚を通じて昔この廃病院で起こった数々の出来事を知ることになり・・・。

本作の特徴

ポイント&クリックを採用

基本的なゲームシステムはポイント&クリック形式を採用。

一枚絵を1つのステージとし、そこに点在するアイテムをクリックないしタッチして入手しながら進んでいく。

場合によっては高所にアイテムがあることもあり、その際は主人公に付かず離れずついて来る黒猫(の幽霊)に頼むことで取ってきてもらえる

右上に引っかかっている聴診器を取ってもらう場面

また、アイテムだけでなく誰かが遺した日記や書き置きが見つかることあり、それらを読むことで物語の全容を把握したり、後述の幻覚が出現するステージの手掛かりを掴むことが可能。

なお、各ステージには制限時間が存在し、時間内に目的を達成できればクリア、逆に失敗するとゲームオーバーとなる。

制限時間は長く設定されているが、アイテムは視認性が悪く、どこに何があるのか把握に時間がかかることも多い。

比較的分かりやすい場合でこんな感じ(画面左端にある)

なおかつ、アイテムによってはクリックするだけで制限時間がカットされる上、単なるブラフなものもあるため注意が必要。

現実と幻覚の交差

本作は現実世界で物資を回収する傍ら、ことあるごとに現れる幻覚に対処することが基本的な目的となっている。

例えば受付で指定の物資を全て回収すると、その後幻覚が出現。

幻覚は特定の物を回収し、その上で特定の行動(上記の受付の場合、霊の少年の願いである「遊園地を所定の順番で回る」)をすると消え去り、現実が戻ってくる。

これを繰り返し、この廃病院に隠された真相を明らかにしていく

感想

良かった点

ビックリ要素なしのじんわり系ホラー

本作は海外が舞台のゲームですが、開発は日本のオペラハウスという会社が担当しており、海外ホラーでありがちなビックリ演出やスプラッターといった要素はなく、

得体の知れない恐怖と戦うじんわりした感じのジャパニーズホラーに仕上がっており、心臓に悪い系のやつが得意でない自分にとってはありがたかったです。

ただ、グロ描写は少しながらあるので、耐性がない方はちょっときついかもしれません。

全容がしっかり分かるストーリー

考察の余地こそあるものの、本作はホラーゲームでよくある「疑問点を明らかにしないまま」ストーリーはプレイヤーの解釈に委ねるということはなく、最後までプレイすればストーリーの全体像が把握できるようになっています

ネタバレすると、ストーリーは以下のような感じ。

※くどいようで申し訳ありませんが、結末までガッツリ書いているのでネタバレ注意です

この病院では昔、患者の疾患をそっくりそのまま別の人間に転移させるという研究が行われていた。この移される側には余命幾許もないとある少年患者が対象として選ばれ、少年は生きたまま謎の白い箱状の物体に生き埋めにされ、開発された特殊な薬品で動くことも死ぬこともできないまま、治療困難な患者の疾患を転移させられるという拷問を強いられることに(転移させられた疾患は薬品投与によって全快する)。が、研究を巡って医者同士の対立が発生。結果殺人にまで発展してしまい、それが原因で病院は閉鎖。研究は少年を極秘の研究室に残したまま闇に葬られた。それからしばらく経った後、この研究に携わっていたある医者が、頃合いを見て秘密裏に研究を再開させることを画策。そこで、昔の部下であった主人公を「仕事」と称して廃病院に向かわせ、病院の現状を把握しようとしていた(※主人公は研究に一切関与していない)。結果的に主人公はその医者の目論見通りに動くことになる。一方、病院閉鎖後も生き延びていた少年は、動けないながらも病院内のあらゆるものを認識できるようになっており、仕事で病院に入ってきた主人公に興味を抱き観察を開始。そして「彼なら自分を助けるあるいは殺してくれる」と判断し、主人公に過去のビジョンとして幻覚を見せ、それらを通して病院内で起こった出来事を認識させることで主人公を自分のもとに誘導する。少年の境遇・願いを理解し、殺すか助けるかという選択を委ねられた主人公は、破棄されていた研究資料を基に少年を解放。ついに拘束を解かれた少年は、極度の疲労によって意識を失った主人公に感謝の意を示した後、自分をこのような研究の実験体にした関係者とその親戚縁者全てに復讐すべく、病院を後にしたところで物語は幕を閉じる。

ちょっとモヤッとする部分はあるにはありますが、投げっぱなしにせず真相をしっかり描写している点はよかったですね。

また、ゲーム自体も真エンディングまで5時間程度で行けるので、お手軽に物語に浸れる点も個人的にはポイントが高かったです。

悪かった点

ゲームとして作りがオーソドックスすぎる

本作はゲームとしてはこれといったバグもなく、基本的なシステムもとっつきやすいですが、物語としてはともかく、ゲームとして印象に残るプレイ体験はぶっちゃけありません

良く言えば堅実悪く言えば単調という感じで、こういう系のゲームをプレイしたことの多い方なら特にそう思うかと。

ストーリーに引き込まれてなければ進めるのはちょっとしんどかったかもしれないです。

なので、ちょっとしたノベルものというぐらいの認識でプレイするといいかもしれません。

アイテムが非常に見づらい

本作は指定されたアイテムを拾って先に進むのがメインとなりますが、概要でも述べたようにこれらアイテムの視認性非常に悪いです。

物によってはどこにあるのかすら分かりません。

なので、分からない場合は怪しい箇所を総当たりでひたすらタッチすることになります。

例えば、概要でも紹介した受付はゲーム開始時初めて行くことになるステージですが、この中だけで10個アイテムが隠されており、しょっぱなから難易度が結構高めです。

一応右上の?マークを押せばヒントは見れますが、アイテムの場所を教えてくれるケースはほぼありません。

ゲームのうち8割はこれらとの戦いになるので、人によってはかなり焦れると思います。

探すのに時間がかかっていたら猫がアイテムの近くに移動してどこにあるか示してくれる、みたいな機能があればストレス軽減にはなってたのかなぁと。

おわりに

意味が分かるとちょっと怖い

定価800円のところをセールで400円で買いましたが、値段相応には楽しめました。

納涼体験とまでは行かないものの、雰囲気自体は意外と怖かったです。

解釈を任せてくる系のホラーゲームが嫌いな方や、そもそもホラーが苦手な方には結構おすすめ。

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