はじめに
ここでは、遊戯王レガシーオブザデュエリスト(LotD)をクリアした感想をつらつら書いていきます。
※クリア後の観点から書いているのでネタバレ注意です
本作は、2019年にSwitchから発売されたダウンロード専用ソフトで、DMからVRAINSまでのカードをほぼ網羅したデュエルシミュレータとなっています。
また、2020年にはps4,,Xbox One,Steam版も発売され、他機種でもプレイできるようになりました。
が、クロスプレイ未対応のため、他機種との対戦はできません。
ゲーム概要
ストーリー
本作には独自のストーリーはない。
DMからVRAINSまでの各作品をダイジェスト形式で追体験していくというものになっている。
本作の特徴
カードプールが豊富
現状出ている公式タイトルの中で、本作は最も収録カードが多い作品となっている。
全てが収録されているわけではなく一部抜けもあるが、およそ1万種類のカードが使用可能。
また、マスタールール(11期)にも対応しているため、現役プレイヤーは既存デッキを回す際に有効活用できるだろう。
シールド戦・ドラフト戦
本作はOther Ocean Intractiveという海外の企業が開発を担当しているためか(そもそも本作は2作目であり日本では前作未発売)、日本ではやや知名度が低いシールド戦・ドラフト戦がプレイ可能となっている。
シールド戦は、BATTLE PACK(1パック5枚入り)を10パック購入し、そこからデッキを作って戦う形式で、
ドラフト戦は、シールド戦と同じくBATTLE PACKを購入するが、あちらとは違いランダムに提示されるカードの中から15枚を選び、これを3回繰り返してデッキを作り戦うという形式となっている。
なお、買ったパックから出たカードは入手扱いとなるため、カード目的でプレイするのもアリ(パックを買ったらいつでも中断できる)。
BATTLE PACKは、単体でのカードパワーに優れたカードが多いので、カードプールに乏しい序盤では地味にありがたい。
感想
良かった点
色々なテーマデッキが使える
一番評価できる点。
上でも述べたように、本作は収録カードが多いので、使えるテーマデッキが単純に多いです。
そのため、現実では高額なためデッキを組めなくても、収集さえできれば問題なく遊べるようになっています。
また、リミットレギュレーションもオンライン対戦以外では完全に無視できるので、フルパワーでCPUをボコることも可能です。
なのでシミュレータとしては特に不満はなく、むしろ大いに楽しめました。
悪かった点
ツッコミどころ満載のストーリー
悪いというよりとにかく粗がすごいと思った点。
ストーリーモードでは各作品の追体験ができますが、忠実に再現されているわけではなく、尺の都合で改変あるいはなかったことにされている箇所が非常に多いです。
そのせいで作品を知っている人からすればものすごいブツ切りに違和感を覚え、未見の人からすれば何がなんだか分からない展開になっています。
自分の場合、ARC-Vはほとんど見たことがなかったのでストーリーはサッパリな状態でしたが、クリアしてもサッパリなままでした。
なので、もし知らない作品がある場合は、「なんかよく分からないけどこいつは敵でこいつは味方なんだな」が分かれば後は軽く流し見でも問題ないかと。
気になる作品があれば、wikiもしくはアニメを見ることを強くおすすめします。
ということで、以下具体的に気になった部分を挙げてみたいと思います。
※ARC-Vは土台から意味不明だったので除外してます
DM
・差分が少ないせいで違和感MAXな海馬
・存在を抹消された御伽
・ドーマの三銃士を地の文でカード泥棒呼ばわり
GX
・父親を殺した犯人(DD)にたどり着けなかったエド
→ゲーム中で本人も周りもやたら犯人探す描写があったのに尺の都合でカット
・三沢以上に空気と化すヨハン以外の留学組
・ほぼカットなダークネス編(あるのはラスボス戦のみ)
5D’s
・クラッシュタウン編全カットこんなんじゃ満足できねぇぜ・・・
・シグナ―になるきっかけのアポリア戦カットのため、シグナ―になれなかった龍亞
ZEXAL
・ZEXAL初お披露目がカイト戦ではなくトロン戦どういう・・・ことだ・・・
・バリアン七皇の前世関連がほぼカットされたせいで、ドンサウザンドとの因縁がほぼない
ちなみに、VRAINSはストーリーモードこそありますが、ただひたすら対戦するだけでストーリーに触れられることは一切ありません。
開発スタッフが力尽きたんでしょうか。
カード収集が大変すぎる
本作にはおよそ1万種以上のカードが収録されているものの、収集には非常に手間がかかります。
というのも、入手方法が対戦で手に入れるかパックを買うしかなく、シングルで買ったりパスワードで入手できないためです。
なので、3積みしたいカードがパックからしか出ない場合はかなり地獄でした。
その上、パックはボックス単位では買えず、パック単位でしか買えないという謎仕様になっており、1パック1パック地道に開封しなければなりません。
開封演出も、スキップはおろか早送りすらできないというのがストレスを加速させます。
このためプレイ時間のうち、4分の1から5分の1はパック剥き作業だったなぁという印象です。
また、パックの価格は400円、1パックにつき8枚封入(うちレア枠は1枚)、314種類のカードが収録、テーマごとの必須カードは大体レア枠と、どこまでも収集部分に手間をかけさせるバランスになっています。
カードゲームが主目的なのに、集めるまでが大変ってそこまで現実を再現しなくていいから・・・。
幸い、金策は比較的楽で、CPU対戦で即サレンダーすれば大体500~800円ぐらいもらえるので、稼ぐこと自体は難しくないです。
が、それだけに余計「なぜボックスで買えないのか」としか思えませんでしたね。
デュエルのテンポが悪い
ここもかなり気になりました。
本作はタッグフォースのような演出カットやゲームスピードを速くする設定が一切できず、召喚ムービーやシンクロ、エクシーズなどの演出はスキップ不可&ノーカット当倍速で見なければなりません。
特にムービーや、融合・エクシーズの演出は無駄に長いです。
なお、召喚ムービーのあるモンスターは、ブラックマジシャンやブルーアイズといった主人公やライバルのエースが中心となっています。
このため、ムービーがあるモンスターを主軸にするデッキ(【青眼】や【ブラマジ】など)を使う場合はなかなかに苦痛でした。
また、ブラックマジシャンガールにも当然ムービーがあるので、ガール採用の【ブラマジ】は特に覚悟しないといけません。
というように海外製のゲームとは言え、過去の作品でできていたことができなくなっているのは非常にストレスでした。
おわりに
長々と悪い点を中心に書いてきましたが、本作はデュエルシミュレータとしては決して悪くありません。
語弊を承知で言いますが、ちゃんと遊べる作りにはなっています。
これといって致命的なバグには遭遇しませんでしたし、何より色々なカードを使えるのは単純に楽しかったですしね。
ただ、カード収集の大変さとテンポの悪さがとてつもなく足を引っ張ってるなぁという印象。
これら2つに折り合いをつけられるかどうかで評価は激変すると言っていいでしょう。
特にテンポの悪さは、カード収集が終わった後も付き合っていかなければならない部分なので、買うのを迷っている方はプレイ動画などで確認してみることをおすすめします。
ちなみに自分は慣れました(諦観)
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