はじめに
ここでは、「サマーレッスン:アリソン・スノウ」をクリアした感想をつらつら書いていきます。
※クリア後の観点から書いているのでネタバレ注意です
本作は、2017年にバンダイナムコから発売されたVR専用タイトルで、プレイヤーは家庭教師となって、一週間女の子の生徒と交流していくというゲームです。
なお、サマーレッスンは本作を入れて3つのバージョンが出ていますが、自分はアリソン編が初プレイとなります。
そのため、他のバージョンと比較等はできないのでご了承ください。
ゲーム概要
ストーリー
日本文化を学ぶため、お忍びで来日したアメリカ人アーティスト、アリソン・スノウを生徒として受け持つことになった主人公(職業:家庭教師)。
が、彼女は周囲に無理を言って来日しているらしく、一週間後に行われる日本に関するテストに合格しなければ、アメリカに連れ戻されてしまうのだという。
テストでいい結果を残してもらうため、一週間の短い家庭教師生活が始まる。
本作の特徴
眺めるゲーム
大前提として、本作はギャルゲーのようにアリソンを攻略するゲームではなく、フラグ管理や好感度を上げる作業といった要素は一切ない。
なので(念のために書いておくと)、そういう要素に期待してやってみると間違いなく肩透かしを食うので要注意。
そもそも操作を要求されるのが指導方針を決める時ぐらいなので、ギャルゲーどころかゲームをプレイしているという実感はあまりない。
そのため、感覚としてはプレイするというより、会話をしながらアリソンを眺めることがメインのゲームとなっている。
シンプルな家庭教師ライフ
本作は、一週間という期間でアリソンに日本のことを教え、↑の五角形のパラメータをできる限り大きくさせるのが目的となっている。
が、教えると言っても特別難しい内容や操作等はない。
例えば日本の物語という科目を選ぶと、本を読んでいるアリソンに対してどのような指導をするかという選択肢が3つ提示される。
いずれの選択肢も〇(正解)・△(普通)・×(不正解)という風に優劣が決められており、正解を選ぶとアリソンのパラメータが上昇。
上のスクショの場合であれば、正解は一番右の「イメージしながら」。
なお、選択肢を選ぶ際はコントローラでの操作ではなく、これだと思うものに注視するというVRならではの操作系統となっている。
このようにしてアリソンを指導していき、一週間のテストに合格させることを目指す。
エンディングについて
本作には4種類のエンディングがあり、成績に応じて分岐する。
なお、そのうち3つ(バッドエンド以外)はトロフィーに設定されており、トロコンのためには周回が必要。
以下その内容
C-バッドエンディング(不合格)
・成績不十分でアメリカに帰国となってしまう
・アリソンから悲壮感マックスの電話をもらう
・主人公のサポートを担当する鵜飼という同僚から「生徒の気持ちをちゃんと考えられてなかったんじゃないか」と直球のダメ出し
B-ノーマルエンディング(ギリ合格)
・日本への滞在期間が少し伸びる
・アリソンは結果が振るわず残念そう
・サポート役の鵜飼さん評「一週間という期間を考えるとこの結果はまずまず」
A-グッドエンディング(合格)
・日本への滞在が伸びる
・アリソンは結果に満足
・鵜飼さん評「さすが先生」と褒められる
S-ベストエンディング(好成績で合格)
・日本への滞在がかなり伸びる
・あまりの嬉しさに主人公に抱き着くアリソン
・鵜飼さん評「先生のサポートができて光栄に思う」とベタ褒め
感想
良かった点
アリソンカワイイヤッター!
本作の魅力の99.9%を占めるであろうアリソンですが、期待を裏切らぬかわいさでした。
言葉で説明しても魅力を伝えられないと思うので、以下何枚かスクショ貼ってみます。
同じ衣装ばっかのスクショが並んでますが、一応他にも4種類の衣装があります。
単に自分がこの衣装好きなだけです。
ほどよい距離感
本作は、ギャルゲー然としたあざとさが全面に出ていることはなく、かと言って生々しいリアリティーがあるわけでもなくという感じで、ゲーム的にも物理的にもほどよい距離感が常に保たれています。
その証拠に、というほどではありませんが、先生と生徒という関係性が最後まで崩れることはありませんし、アリソンが過度にベタベタしてくることもないので、上手いことリアルとゲームの間に立っているなぁと。
メタ的に見れば、本作のコンセプトからずれないように、かと言って距離がありすぎてドキドキしないなんてことがないように、といった配慮に腐心したんだろうなぁという印象を受けました。
開発者の皆様お疲れ様でした。
あと物理的に近づき過ぎると、露骨に拒否反応を示すのもよかったです。
「No way!(信じられない!)」と言いながら、こっちがちょっと凹むぐらい本気で嫌がります。だがそれがいい
悪かった点
ボリュームが足りない
VRゲーの宿命と言えますが、例によって本作はボリュームがイマイチ物足りないです。
7日間という短い期間での交流というコンセプト上、のんびりやっても1時間かからない程度でクリアできます。
周回することで衣装や指導科目が解放されるので、そういうやり込みが好きであればある程度は遊べますが、そういうプレイスタイルでない場合は満足度がやや低くなるかもしれません。
イベントのバリエーションが少ない
ここも不満がありました。
というのも、授業の後には「休憩」という会話イベントが発生するんですが、この会話のバリエーションが7通りしかありません。
そのため会話を楽しめるのは最初ぐらいで、2周目以降はただスキップするだけになってしまいます。
この手のゲームで会話は肝と言える部分なので、ここにはもっと力を入れてほしかったですね。
また、休憩中は会話の他にランダムまたは特定のアイテムを使うことで、
・猫イベント(アリソンが猫を探すだけ)
・昼寝イベント(アリソンがうたた寝する)
・アリソンが主人公の疲れを心配するイベント
といった固有のイベントが発生することがありますが、これも上記の3つしかなく、割とすぐ飽きてしまいます。
この部分は、DLCをダウンロードすればある程度解消されますが、本編ももうちょっと頑張ってほしかったなというのが率直な感想です。
ちなみにDLCの価格は、衣装+追加イベント込みで1200円のものが2つ、1500円のものが2つとやや割高な印象。
まぁ販売元がバンナムなのでそこはお察しということで・・・。
おわりに
ゲームの中ではあるとは言え、「アリソンは目の前に確かにいる」という感じが強く、プレイ序盤は年甲斐もなくドキドキしました。
VRを持っていて本作をやったことがないのであれば、触っておいて損はないかなと。
ただ上の方でも述べましたが、本作はプレイするゲームというよりかは、あくまでアリソンを眺めるゲームという趣が強いので、その前提を踏まえておく必要があるなぁと思いました。
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