はじめに
ここではP5S(ペルソナ5スクランブル ザファントムストライカーズ)をクリアした感想をつらつら書いていきます。
※物語の核心的な部分を除きネタバレしている箇所があるので注意です
またP5の続編という関係上、P5および完全版のP5Rのネタバレをしている部分もあるのでご注意ください。
なお、分かりやすくするため基本的にP5は前作、スクランブルは本作と表現するようにしています。
ゲーム概要
ストーリー
前作からおよそ4ヶ月後の7月下旬。
夏休みを利用して再び集まった怪盗団の面々だったが、集合早々ある事件に巻き込まれる。
急に人が変わったかのように豹変する「改心事件」が渋谷で立て続けに起こり、それら一連の事件の容疑者として公安にマークされたのだ。
無実を証明するため、蘇ったペルソナの力でなんとかこれを解決させたものの、改心事件は渋谷だけでなく全国各地で発生していた。
状況は好転せず、依然疑いの目を向けてくる公安。
危機に陥った怪盗団だが、そこに公安に属する長谷川善吉という刑事が接触してくる。
長谷川は一連の事件の容疑者は怪盗団ではないと睨んでおり、真犯人を捕まえるために怪盗団に協力を持ちかけてきたのである。
濡れ衣を晴らすため、そして事件で被害に遭っている人々を助けるためこれを受諾した怪盗団。
彼らの世直しが再び始まる。
本作の特徴
無双アクション×ペルソナ5
本作は無双シリーズで有名なオメガフォースという開発チームが手掛けており、コマンド式RPGだった前作とは打って変わってアクションゲームへと様変わりしている。
そのため基本的な攻撃方法は、□で通常攻撃、△で特殊攻撃、□と△を組み合わせて固有技を発動といった無双お馴染みのもの。
また、雑魚も(本家ほどではないが)ワラワラ湧いてくるため、無双特有の爽快感も味わえる。
というようにベースこそ無双だが、その上からペルソナ5がしっかり練り込まれており、ペルソナの発動やバトンタッチ、弱点を突くことで発生する1MORE、総攻撃といったお馴染みの要素は健在。
ゴリ押しするよりもそういう要素を駆使して戦った方が有利に進められるようなバランスになっている。
なのでジャンルは変わっても戦い方は前作とそこまで大きく変わらず、弱点を突き敵を気絶させピヨったところを総攻撃というパターンがスクランブルにおいても基本となる。
従来通りペルソナの発動は可能で、SPまたはHPを消費することでスキルが発動できる。
が、SP/HPを消費せずとも□□□△や□□□□□△といったコンボからでも発動可能。ただし攻撃力はその分劣る。
また、前作同様SPはそう簡単には回復できないようになっており、基本的にアイテムを使うか一度現実に帰還するかでしか回復しない。
ストーリーが進めばある程度手段が増えるものの、選択肢に乏しい序盤ではそれなりにSP管理が必要となる。
敵の弱点を突くと総攻撃が可能というのは前作同様だが、中ボス以上のボス相手に総攻撃すると上記のように派手な演出となりダメージ量が増加。
有効なダメージソースとなるのはもちろん、使用後は敵が数秒行動不能になるという恩恵もあるので積極的に狙っていきたい。
快適さが増した部分
上記の通り戦闘面は変わった部分が多いが、それ以外にも新要素や変更点は多い。
新要素としてはBANDという成長システムが追加。
戦闘やストーリー進行によって獲得できるポイントを使い、ステータス強化やアイテムドロップ率アップといったスキルを獲得できる。
効果は永続でパーティーメンバー全員に作用する。
?の部分はストーリーが進行することで解放。
アジト(キャンピングカー)では料理ができるようになった。
作れる量に制限はなく、食材さえあれば可能な限り作ることが可能。
最初は2種類しか作れないがストーリーが進行するごとにレシピは増加し、最終的に30品目近く作れるようになる。
回復量に優れたSP回復系のアイテムが作れるので、余裕があるうちに複数作っておきたいところ。
また、装備やアイテムの売買はソフィアを介して通販で行うという形になっている。
あちこち歩き回らずとも一カ所で用が済むので地味にありがたい。
なお、取り扱う商品はストーリー進行やリクエスト(サブクエ)を達成することで増加する。
本作でもベルベットルームは健在。
不在のイゴールに代わりラヴェンツァが合体を執り行う。
本作ではペルソナのレベリングに加え、物理攻撃力や魔法攻撃力など任意のパラメータを重点的に強化することが可能になった。
これにより、元のステータスが低いペルソナもその気になれば一線級に育て上げやすくなっている。
ちなみに今回双子は出てこない。
双子成分が欲しいというに方はP5Dがおすすめ。
全国世直しの旅
本作は全国に点在する改心事件を解決するため、キャンピングカーを用いて仙台や沖縄など各地を巡ることが大きな目的となっている。
なので舞台のスケールは割と壮大。
旅の非日常感とジェイルという非現実がいい具合に噛み合っているのもポイント。
ちなみに都市間は自由に行き来できず、王を倒すとその周では二度と行けなくなるので注意。
また、ペルソナシリーズお馴染みの温泉×修羅場イベントもしっかりある。
ムービーがないのが残念
感想
良かった点
圧倒的P5感
ぶっちゃけた話、スクランブルはペルソナ5の続編とは言え、ジャンルがコマンド式RPGからアクションに変わったことで雰囲気も様変わりしてるんじゃないかと発売前は戦々恐々としてましたが、そんなものは杞憂で雰囲気はそのままにちゃんと続編として仕上がっており、感動すら覚えました。
特によかったのはゲーム部分。
無双アクションこそ取り入れられているものの、基本戦術は前作とそこまで変わっておらず、印象としてはコマンド部分がアクションに置き換わっただけという感じが強いです。
これが自分的にはかなりポイントが高く、安易にペルソナ5無双とはならずアクション要素を取り入れたペルソナ5としての続編になっており、持ち味をしっかり生かしてたのが非常によかったです。
覚醒シーン
本作も例によってペルソナの覚醒シーンがありますが、流石見せ場というだけあって気合が入ってました。
特に善吉の覚醒シーンがすごくよかったです。
覚醒に至るまでの流れが完璧で、そのカタルシスたるや筆舌に尽くしがたいものがありました。
怪盗団メンバーの覚醒イベントでは一番好きかもしれません。
覚醒時のスクショ貼ろうかと思ったんですが、実機でプレイして見てほしいので貼らないでおこうと思います。
まぁ公式サイト見れば動画付きでデカデカと載ってますが
安定の良曲揃いなBGM
ペルソナ5のみならずペルソナシリーズと言えば良質なBGMが多いですが、本作もその例に漏れません。
王城潜入時に流れるDaredevilやOP曲であるYou Are Strongerを筆頭に耳に残る曲が多いです。
特にDaredevilが一番好きですね。
Life Will Changeとはまた違った疾走感があります。
悪かった点
ロイヤルとは何だったのか・・・
事前情報からも分かることですが、スクランブルはP5R(以下ロイヤルとします)ではなくP5の続編なのでロイヤル要素はほぼありません。
ロイヤルのセーブデータを引き継げばTake Overなど一部専用のBGMを獲得できるので全くないわけではありませんが・・・。
かすみや丸喜といったロイヤルで登場したキャラは影も形も出てきませんし、同様にロイヤルの真EDの意味深なオチもなかったことになっています。
というように、結果的に無印の完全版であるはずのロイヤルが浮いてしまっているんですよね。
本作はあくまで無印の続編なので仕方ないっちゃ仕方ないんですが、無印もロイヤルもクリアした身としてはロイヤルって一体何だったんだろうと思わずにはいられませんでした。
9000円近くで買ったので余計に・・・。
もしかしてP5SRみたいなものが出たりするんでしょうかね?
まぁ出たら買いますけど。
ちなみにP5Rのレビューはこちら↓
細かい不満点
ゲーム部分には大きく悪かった点はないんですが、細かいところで「ん?」ってなる部分はありました。
以下気になった部分を書き出してみます。
・ペルソナ合体で好きなペルソナを素材で選べない(レシピからでしか選択できない)
→適当なペルソナ同士を掛け合わせる遊びが好きだったので残念・・・
・街でダッシュできない
→地区単位でのファストトラベルは可能なものの、その地区自体が結構広いのでダッシュがないのは少し苦痛でした
・飲食店や薬局などショップのアイコンが一つしかない
→マップを見ても同じアイコンだらけなのでどこで何が売られているかをある程度覚えなきゃいけないのがめんどくさかったです
・ダクトを通る際方向転換がスムーズにいかない
→前作はスムーズに曲がったりターンできたのに本作では劣化しておりなんかモッサリしてます
この辺りはアプデで修正してくれると嬉しいですね。
おわりに
クリア時間は会話スキップなし+サブクエほぼ消化でおよそ47時間ちょっとでした。
ストーリー中心で進めてもおそらく30~40時間はかかるかと。
アクションゲームとしては相応のボリュームだと思います。
悪い点ではゴチャゴチャ愚痴りましたが、無印の続編としてはしっかり作られていて面白いので、P5が好きな方は是非プレイすることをおすすめします。
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